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血糖値とダイエットの関係性とは?血糖値の急激な上昇を抑える食べ物・飲み物も紹介

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目次

そもそも血糖値とは?高血糖の原因や正常範囲について

血糖値は、体内のエネルギー供給と密接に関わっており、ダイエットや健康管理において重要な指標。血糖値の急激な上昇と下降を繰り返すと、体重増加やさまざまな健康問題につながる可能性も。

ダイエットをおこなう前に、まず以下の血糖値の基礎知識をおさえておこう。

  • 血糖値とは、血液中のブドウ糖の濃度
  • 血糖値が高くなる原因
  • 血糖値の正常範囲
  • 血糖値が高いと現れる症状

血糖値とは、血液中のブドウ糖の濃度

血糖値は血液中に含まれるブドウ糖の濃度を示す指標。

食事で摂取した「糖質」が、消化吸収されて「ブドウ糖」となり血液中に取り込まれる。そのため、血糖値は食事の前後で変動するが、「インスリン」をはじめとするホルモンによって一定の範囲内に保たれる。この仕組みが乱れると、高血糖や低血糖といった状態に陥ってしまう。

また、血糖値の変動は体重管理にも大きく影響。体脂肪率が高く、筋肉量が少ない状態では、血糖値が上昇しやすい傾向に。体重が標準範囲内でも、筋肉量が少なく体脂肪率が高い「隠れ肥満」の場合、血糖値管理に問題が生じる可能性があるため注意が必要。

血糖値を管理するためには、体重計の数字だけでなく、体組成計による「筋肉量」や「体脂肪率」などのデータを見ることが必要です。筋肉量と体脂肪率のバランスを適切に保つことが、血糖値を安定させ、健康的に体重を管理することにつながります。

ダイエットの際は、単に減量するだけでなく、筋肉量の向上と体脂肪率の低下を同時に目指すことが大切です。

血糖値が高くなる原因

血糖値が高くなるおもな原因は、「過剰な糖質摂取」や「運動不足」。

食事で摂取した糖質が体内でブドウ糖に変換。その後、血液中に取り込まれ、インスリンの作用によってエネルギー源として利用されるが、これがうまく進まないと血糖値が上昇する。

また、「ストレス」や「睡眠不足」も血糖値を上げる原因に。ストレスホルモンの影響で血糖値が上昇するケースや、睡眠不足で自律神経が乱れて、結果として血糖値が上がりやすくなってしまう。ほかにも「加齢」や「遺伝的要因」、「肥満」も血糖値の上昇につながる。

本来、血糖値が高くなった場合、インスリンが分泌されて血液中のブドウ糖が細胞に取り込まれていくが、こういったさまざまな原因が重なることでインスリンの分泌量や効き目が低下し、血糖値のコントロールが難しくなる。

血糖値の正常範囲

日本糖尿病学会が定めた基準では、血糖値の正常範囲は、「空腹時で70〜109mg/dL」、「食後2時間で140mg/dL」未満。

空腹時の血糖値が「126mg/dL以上」、または随時血糖値(食事と採血時間との時間関係を問わないで測定した血糖値)が「200mg/dL以上」の場合、糖尿病の疑いがあるとされる。

また、過去1ヶ月の平均血糖値を反映する「ヘモグロビンA1c(HbA1c)」という指標も重要で、糖尿病の診断基準としては「6.5%以上」。6.0%以上では糖尿病に注意が必要。

血糖値や、ヘモグロビンA1cを正常範囲内に保つことで、糖尿病のリスクを低減できるだけでなく、健康的な体重管理にもつながる。

血糖値が高いと現れる症状

血糖値が高い状態が続くと、さまざまな症状が現れる。初期症状として、体内の水分バランスが崩れることで引き起こされる、「喉の渇き」「頻尿」「疲労感」などが挙げられる。

また、視力の低下や皮膚のかゆみ、傷の治りが遅くなるなどの症状も現れることがある。

さらに長期的に高血糖状態が続くと、より深刻な合併症のリスクが高まる。心臓病や脳卒中、腎臓病など、生活の質を大きく低下させる可能性のある疾患につながる恐れがあるため注意が必要。

血糖値のコントロールとダイエットの関係性

血糖値を安定させることで、「空腹感を調整」や「体脂肪の蓄積を抑制」など、ダイエットにとってもプラスの効果が期待できる。

  • 適切なインスリン分泌により体脂肪の蓄積を抑制する
  • 空腹感が抑えられて過食や間食が減少する

適切なインスリン分泌により体脂肪の蓄積を抑制する

「インスリン」は血糖値を下げるだけでなく、体脂肪の蓄積にも大きく関わるホルモン。インスリン分泌が適切な状態に調整されることで、体脂肪の蓄積を抑制し、効果的なダイエットにつながる。

日本人は遺伝的にインスリン分泌能力が低い傾向にあり、糖質を過度に摂取した場合、肥満になる前に高血糖状態(糖尿病)に陥りやすい。また、2型糖尿病には遺伝的要素があるため、家族に糖尿病歴のある人がいる場合はとくに注意しよう。

普通体型でも糖尿病のリスクがあるため、体型だけでなく、血糖値の定期的なチェックが重要。

適切なインスリン分泌を保つためには、日常生活での工夫が重要です。急激な血糖値の上昇を避けるため、糖質の「摂取量」と「質」に注意しましょう。

定期的に運動することによって、インスリン感受性を高めることも効果的です。また、毎年1回は定期健康診断を受診することがおすすめ。自身の健康状態を定期的に確認し、早期発見・早期対応につなげることが、血糖値をコントロールする基本となります。

空腹感が抑えられて過食や間食が減少する

血糖値が急激に上昇した後、急下降すると、身体が空腹を感じ、過食や間食の誘惑に駆られやすくなる。一方で、血糖値がちょうど良いところで安定していると、極端な空腹感を感じることは少なくなる。これによって、食事と食事の間の空腹感が軽減され、不必要な間食を控えやすくなる。

また、血糖値の安定は、食事の満足感にも影響する。血糖値がゆっくりと上昇し、緩やかに下降することで、食事量を自然と調整することにもつながる。

血糖値の急激な上昇を抑えるための食事方法

血糖値を安定させるには、栄養バランスや食べる順番など、食事に気を配ることが大切。おもなポイントは以下の通り。

  • 野菜とタンパク質・炭水化物の順番で摂取する
  • 1日に20g~25gの食物繊維を摂取する
  • 良質なタンパク質を適量摂取する
  • 極端な糖質制限を避け、1日150g程度以上を目安に摂取する
  • 食事と食事の間隔を適切に保つ

野菜、タンパク質、炭水化物の順番で摂取する

食べる順番は、血糖値の上昇を緩やかにするうえでとても重要。野菜、タンパク質、炭水化物の順に食べることで、血糖値の急激な上昇を抑制し、安定した状態を保つことができる。

まず、野菜から食べ始めることで、「食物繊維」を先に摂取できる。食物繊維は消化管内で膨潤して、その後に摂取する食品の消化吸収を緩やかにする。

次に、消化に時間がかかる「タンパク質」を摂取することで、血糖値の上昇を緩やかにできる。また、タンパク質の摂取は、インスリンの分泌を適度に促すため、血糖値を安定させる効果も期待できる。

この時点で胃の中に野菜とタンパク質がある状態になるため、最後に摂取する「炭水化物」の消化吸収も緩やかになり、結果として血糖値の上昇も穏やかになる。

1日に20g~25gの食物繊維を摂取する

食物繊維は血糖値の安定に重要な栄養素。1日の摂取目標量である「20g以上」を目安に、毎日摂取することを心がけよう。食物繊維には「水溶性」と「不溶性」があり、両方をバランスよく摂取することが望ましい。

「水溶性食物繊維」は、消化管内で水分を吸収してゲル状になり、糖質の吸収を遅らせる効果がある。これにより、食後の血糖値の上昇を緩やかにする。

一方、「不溶性食物繊維」は、腸内細菌のエサとなり、腸内環境を整える。腸内環境が整うと、全身の代謝機能も向上するため、間接的に血糖値の安定にもつながる。

食物繊維を十分に摂取するには、「野菜」「海藻類」「きのこ類」「こんにゃく」「全粒穀物」「豆類」などを積極的に取り入れることが大切。これらの食品は、食物繊維だけでなく、「ビタミン」や「ミネラル」も豊富に含んでおり、総合的な健康維持にも役立つ。

良質なタンパク質を適量摂取する

タンパク質は消化に時間がかかるため、食後の血糖値上昇を緩やかにする効果がある。また、タンパク質は筋肉の主成分であり、摂取することで基礎代謝の維持・向上につながる。

一般的に、1日のタンパク質摂取量は「体重1kgあたり1.0〜1.6g程度」が目安とされるが、個人の活動量や目的によっても調整が必要。

さらに、タンパク質を摂取するタイミングも意識したい。毎食ごとにバランスよく摂取することで、1日を通して安定した血糖値を維持しやすくなる。とくに、朝食でのタンパク質の摂取は、筋肉量の維持に役立つ。

極端な糖質制限を避け、1日150g程度を目安に摂取する

血糖値の上昇は、食事後1〜2時間でピークを迎え、3〜4時間かけてもとの水準に戻る。

血糖値を安定させるためには、極端な糖質制限は避け、適切な量の糖質を摂取することが大切。糖を栄養源とする脳の活動のために「150g程度」の摂取はした方がよい。

また、血糖値の急上昇を引き起こしやすい要因として、「単体」「急速」「多量」の3つが挙げられる。単品料理や糖質が主体の食品にはとくに注意しよう。たとえば、そうめんのような麺類は、おかずが少なく糖質単体で摂取されやすい。のどごしの良さから早食いになりがちで、結果的に多量摂取につながってしまう。

食べ物だけでなく液体の糖質、とくに「スポーツドリンク」などの飲料も要注意です。これらは糖質単体で大量に摂取しやすいため、血糖値の急上昇を引き起こしてしまいます。さらに、高血糖状態になると喉の渇きを引き起こしやすく、さらなる飲料による糖質摂取につながる悪循環を生む可能性もあります。

食事と食事の間隔を適切に保つ

血糖値を安定させるためには、食事と食事の間隔も意識することが大切。食事の間隔が長すぎると、次の食事時に血糖値を急上昇させやすくなるため、朝食、昼食、夕食の間隔をバランスよく保つことが望ましい。

また、早食いも血糖値の急上昇を招きやすい。ほか昼食時は、仕事などによるストレスで緊張状態から交感神経が優位になり、血糖値の上昇が促進される場合がある。

昼食後に急激な眠気や、時間が経った夕食前に低血糖症状を経験する方も多いのではないでしょうか。

とくに、昼食時は時間に追われやすく、糖質の多いおにぎりや、パンだけを急いで食べているような場合は要注意。急激な血糖上昇による「血糖値スパイク」、その後の急激な血糖低下による「低血糖症状」を起こしてしまうことがあります。

自身の血糖値の変動パターンを把握して、血糖値を急変動させないような食事を心がけることが大切です。

血糖値の急激な上昇を抑える食べ物・飲み物

ここでは、血糖値の急激な上昇を抑える効果があるおすすめの食べ物・飲み物を紹介。

  • サラダチキン、豆腐、卵などの高タンパク質食品
  • ブロッコリー、アボカド、きのこ類などの食物繊維が豊富な野菜
  • 酢などの調味料

サラダチキン、豆腐、卵などの高タンパク質食品

高タンパク質食品は、消化に時間がかかるため、食後の血糖値上昇を緩やかにする効果がある。良質なタンパク質を豊富に含む食材は「サラダチキン」「豆腐」「卵」などが挙げられる。

ただし、タンパク質の摂取方法によっては、血糖値を急激に上昇させてしまうことも。過度な味付けや、加工したタンパク質食品の摂取は塩分過多になることもあるので、食べる前に成分表示をチェックしよう。

タンパク質を摂取する際は、調理法や付け合わせの食材にも気を配りましょう。練り物や加工食品など、糖分や塩分が多いものはできるだけ避け、塩焼きなどのシンプルな調理法を選ぶのがおすすめです。全体的な栄養バランスも考慮して、血糖値の急激な上昇を防ぎましょう。

ブロッコリー、アボカド、きのこ類などの食物繊維が豊富な野菜

食物繊維が豊富な野菜も、血糖値の急激な上昇を抑える効果がある。食物繊維が消化管内で水分を吸収して膨らむことで、食後の血糖値上昇を緩やかにする。とくに「ブロッコリー」「アボカド」「きのこ類」などは、優れた食物繊維源として知られている。

ただし、腸内環境と血糖値の関係は、個人差が大きく、血糖値の上昇パターンは、腸内細菌叢(腸内フローラ)の違いによって影響を受ける可能性がある。

たとえば、「果物」「小麦」「胚芽米」などの食品は、人によって血糖値の上昇度合いが異なる。自身の血糖値の変動パターンを知るには、連続血糖測定器(リブレなど)の使用が効果的。これにより、どの食品が自分の血糖値を上昇させやすいかを具体的に把握することができる。

腸内環境の整備も血糖値安定に寄与する可能性がありますが、効果には個人差があることを念頭に置きましょう。血糖値の上昇パターンは個人差が大きく、同じ食品でも人によって反応が異なります。個人に合わせた食事計画を立てるのがおすすめです。

酢などの調味料

酢に含まれる酢酸には、糖の吸収を遅らせる効果があり、血糖値の急激な上昇を抑えることが期待できる。酢を調味料として上手く活用することで、食事のおいしさを損なうことなく、血糖値のコントロールが可能に。

食材や調理法だけでなく、調味料の選択も血糖値管理に大きな影響を与えるため、糖質含有量の高い調味料には注意しよう。

「ケチャップ」「お好み焼きソース」「味噌だれ」などの調味料は、糖質含有量が高い傾向にあるため要注意。また、「あんかけ」や「甘酢だれ」などのとろみのある調味料も糖質が多いです。こういった調味料を使う際は主食の量を調整するなど、食事全体のバランスを考えることが大切です。

【運動編】血糖値を考慮したダイエットのポイント

定期的な運動習慣は、血糖値を安定させる点でもプラスの効果を発揮するので、ダイエットをするなら「食事」と「運動」の両方を取り入れよう。いきなりハードな運動をおこなうのではなく、手軽に取り組めるものからはじめてOK。

  • 食後30分以内に15分間のウォーキング
  • 週3回30分の有酸素運動
  • 1日10分以上の筋トレ
  • デスクワーク中は2時間おきに5分間のストレッチ

食後30分以内に15分間のウォーキング

食後30分以内の15分間ウォーキングは、血糖値の急激な上昇を抑えて、ダイエット効果を高める効果的な方法。この習慣を取り入れることで、血糖値のコントロールと体重管理の両方によい影響をもたらす。

食後のウォーキングをおこなうことで、食事で摂取した糖質を積極的に消費できるため、血液中のブドウ糖濃度の上昇を抑えてくれる。これにより、過剰なインスリンの分泌を防ぎ、体脂肪の蓄積も抑えられる。

また、ウォーキングなどの軽い運動は、消化を促進して胃腸の働きを活発にする効果も。食べ物の消化吸収が円滑になることで、身体に必要な栄養素を効率よく取り入れることができる。

15分というのは、忙しい日常生活の中でも無理なく続けられる時間。毎食後に実践することで、1日の総運動量も自然と増えて、基礎代謝の向上にもつながる。

週3回30分の有酸素運動

週3回30分の有酸素運動は、インスリン感受性を高め、血糖値の急激な上昇を抑える効果が期待できる。

ただし、有酸素運動は脂肪だけでなく、筋肉も分解してしまうことがあるため、やりすぎには注意しよう。筋肉量が多く、体脂肪が少ない理想的な状態を目指すためには、「有酸素運動」と「筋トレ」の適切なバランスを取ることが大切。

運動プログラムは、個人の体型や目標に応じて調整することが効果的。筋肉量が少ない人は筋トレを中心に、体脂肪が多い人は有酸素運動を主体としたトレーニングメニューがおすすめ。

血糖値管理とダイエットの効果を最大化するためには、個人の体型と目標に合わせたアプローチが大切です。

脂肪燃焼をするために有酸素運動も重要ですが、筋力が落ちてしまわないよう筋トレとのバランスを考慮しましょう。運動の強度よりも、この2つのバランスがダイエットのカギになります。

1日10分以上の筋トレ

筋トレは、糖を消費している筋肉を鍛えるため、結果的に血糖値のコントロールにつながる。

血糖値を安定させ、ダイエット効果を高めるには1日10分以上の筋トレが効果的。短時間でも継続的に筋トレをおこなうことで、筋肉量の増加と代謝の向上が期待できる。

血糖値を安定させるのに最も効果的なのは「太もも」の筋トレ。太ももの筋肉群は人の身体の中で一番大きく、この部位を鍛えることで効率的に全身の代謝を向上できる。

大きな筋肉群を鍛えることで、糖分の取り込みが促進され、血糖値の安定につながる。また、太ももの筋トレは単に筋力を向上させるだけでなく、インスリン感受性を高めて、全身の糖代謝を改善する効果も期待できる。

サイクリングのように移動手段として日常生活に組み込みやすい運動からはじめ、運動習慣をつけるのもおすすめです。個人の健康状態や体力に応じて、適切な強度と頻度で筋トレをしましょう。

デスクワーク中は2時間おきに5分間のストレッチ

長時間座ったままでいると、血糖値の上昇や代謝の低下につながるため、定期的に身体を動かすことが大切。デスクワーク中、2時間おきに5分程度のストレッチをおこなうことも、血糖値の安定とダイエット効果の向上につながる。

ストレッチは筋肉を伸ばし、血液循環を促進する効果がある。血流がよくなることで、筋肉でのブドウ糖の取り込みが活発になり、血糖値の安定につながる。ストレッチなどの軽い運動には、インスリンの感受性を高める効果も。

また、定期的にストレッチをおこなうことで、デスクワークによる身体のこりや疲労を軽減し、集中力を向上させる。仕事の生産性も上がり、結果的に肥満の原因にもなるストレスの軽減にもつながる。

5分間という短い時間でも、首・肩・背中・腰・足など全身をストレッチすることで十分な効果が得られます。オフィスチェアに座ったままでもできるストレッチなどもあるため、デスクワークが中心の人は、ぜひ今日から意識的に取り組んでみてください。

【日常生活編】血糖値を考慮したダイエットのポイント

極端な「糖質制限」や「ストレス」、「睡眠不足」は、血糖値のコントロールにおいて悪影響を及ぼす。ダイエットを成功させるための日常生活での重要なポイントは以下の通り。

  • できるだけストレスをため込まないようにする
  • 7〜8時間の十分な睡眠を取る
  • 定期的な血糖値の測定で身体の状態を把握する

できるだけストレスをため込まないようにする

ストレスをできるだけため込まないようにすることは、血糖値を安定させて、ダイエット効果を向上させる重要なポイント。

ストレスを感じると体内で「アドレナリン」「コルチゾール」などのストレスホルモンが分泌される。これらのホルモンは血糖値を上昇させる作用があるため、継続的にストレスを感じていると血糖値のコントロールが難しくなってしまう。

また、ストレスは食欲のコントロールを乱す原因にもなる。ストレスを感じると、甘いものや脂っこいものを過剰に摂取(ストレス食い)してしまい、血糖値の急上昇やカロリーオーバーにつながる。

定期的にストレス解消の時間を設けてリフレッシュし、心身のバランスを整えるように心がけよう。

7〜8時間の十分な睡眠を取る

7〜8時間の質のよい睡眠をとることで、体内のホルモンバランスが整い、血糖値の安定につながる。

睡眠不足はインスリンの感受性を低下させ、血糖値の上昇を招く原因に。また、睡眠不足時には空腹感を促すホルモン「グレリン」の分泌が増加し、満腹感を感じるホルモン「レプチン」の分泌が減少する。これによって、過食につながりやすくなってしまう。

さらに、睡眠は体内時計の調整にも重要。体内時計が乱れると血糖値の変動や、インスリンのはたらきに悪影響を及ぼす。規則正しい睡眠習慣を維持することで、体内時計を正常に保ち、代謝機能を向上させることができる。

また、十分な睡眠は日中の活動量や運動の質にも影響を与える。睡眠不足では疲労感や集中力の低下により、運動効果が減少してしまう。適切な睡眠は運動への意欲を高め、効果的なダイエットにもつながる。

定期的な血糖値の測定で身体の状態を把握する

ダイエットをより効果的におこなうために、定期的に血糖値を測定することも効果的。血糖値を把握することで「食事」や「運動」の効果、血糖値のコントロール状況を数値で把握することができる。

血糖値の測定には、おもに2つの方法がある。1つ目は指先から少量の血液を採取して測定する自己血糖測定器(SMBG)の使用。2つ目は、皮下に装着したセンサーで連続的に測定する持続血糖モニタリング(CGMまたはisCGM)。個人の状況や目的に応じて適切な方法を選べる。

測定のタイミングは、食前・食後・就寝前からそれぞれ選択する。これにより食事の影響や、1日を通じた変動を把握できる。また、運動前後の測定も、運動が血糖値に与える影響を理解するのに役立つ。

定期的な測定結果を記録し、傾向を分析することで、自身の体質や生活習慣が血糖値にどのような影響を与えているかを理解しやすい。この情報をもとに、食事内容や運動計画を調整することで、より効果的な血糖値コントロールとダイエットの両立が可能になる。

血糖値とダイエットに関するQ&A

血糖値が急激に上がる食べ物は?

A.糖質を多く含む炭水化物、スポーツドリンクなど。

血糖値を急激に上昇させる代表的な食品として、糖質を多く含む「炭水化物」や、「スポーツドリンク」が挙げられます。血糖値が正常範囲内の人であれば気にしすぎる必要はありませんが、境界型糖尿病や血糖値が高めの人は注意が必要です。

とくにスポーツドリンクは液体であるため吸収が早く、血糖値への影響が大きいです。境界型糖尿病の人や、血糖値が高めの人は摂取を避けたほうがよいです。夏場に発汗で失った塩分は食事から摂るようにし、ミネラル補給には麦茶などを飲むのが望ましいです。

血糖値は自分で測定できる?

A.血糖値測定器が市販されているが、年1回は医療機関で測定するのがおすすめ。

薬局で販売されている血糖値測定器を活用して、血糖値の自己測定は可能ですが、あくまでも定期の健康診断を補完するものとして考えましょう。

年1回は医療機関の健康診断を受診して長期的な変化を把握し、自己測定で日々の変動を確認するのが理想的です。数値を見ながら必要に応じて生活習慣を見直したり、医療専門家のアドバイスを受けるようにしましょう。

お酒の飲み過ぎは血糖値の急上昇につながる?

A.お酒の種類によって、血糖値への影響が異なる。糖質含有用の多いお酒は血糖値への影響が大きい。

「日本酒」や「リキュール」などの糖質の多いお酒は血糖値を上昇させやすいので要注意です。

一方、「ウイスキー」や「焼酎」などの蒸留酒は糖質がほとんど含まれないため、血糖値への影響は比較的小さいです。適度な飲酒はリラックス効果により、血糖値上昇を抑制する可能性もありますが、高頻度もしくは過度な飲み過ぎは逆効果です。

糖質の少ないお酒を選んで適量を守ることを心がけましょう。

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